子育てに「食育」を取り入れたいと考える方も多いでしょう。
市民農園や貸農園での家庭菜園は、子どもに食の大切さを教える絶好の機会です。
しかし、実際に始めてみると多くの親御さんが挫折や失敗を経験することも少なくありません。
私も市民農園を始めて5年になりますが、たくさんの「お隣さん」が挫折していくところを見てきました。
今回は、食育に良いとされる市民農園や貸農園について、魅力やメリット、そして挫折しがちな理由を詳しく解説していきます。
食育に良い「市民農園・貸農園」

市民農園や貸農園での家庭菜園は、食育として注目を浴びています。
はじめに、食育に良い「市民農園・貸農園」のメリットについて見ていきましょう。
育てた野菜なら食べてくれる
「育てた野菜なら食べてくれる」というのは、食育の大きなメリットです。
子どもは基本的に野菜が嫌いです😅
苦手な野菜に抵抗を感じますが、自分で水をあげたり、成長を見守ったりした野菜には特別な愛着が湧き、自然と食べる意欲が高まります。
「スーパーで買ったピーマンや人参は食べれなかったけど、実際に育てた野菜なら食べれる」というケースが多いです。
家庭菜園は単に食材を得るだけでなく、食べることへの好奇心や自信を育む場とも言えるでしょう。
食の大切さを勉強できる
市民農園や貸農園で家庭菜園を行うことは、子どもに食の大切さを教える良い機会です。
子どもは食べ物がどうやってできるかについて、何も知りません。
小学生も「おいもはピーマンみたいに実がなるの?」といった具合です。笑
また、野菜の成長を観察しながら、「どうしてこの野菜は大きくならないの?」「なんで葉っぱが枯れるの?」といった質問が生まれることもあります。
こうした疑問を親子で調べたり考えたりする過程が、食育の深まりに繋がります。
さらに、実際に収穫した野菜を食べることで、食べ物を粗末にしない精神や、食べることへの感謝の気持ちも自然と育まれます。
家計にも優しい
市民農園や貸農園での家庭菜園は、食育だけでなく、家計にも優しいというメリットがあります。
家庭で育てた野菜を使えば、日常の食費の一部を補うことができ、家計の負担を軽減することが可能です。
最近では物価高もあり、家計が辛いというご家族も多いのではないでしょうか。
家庭菜園の場合、小さな面積でも食べきれない程の野菜が作れますよ。
暇つぶしになる
幼稚園生や小学生を持つ家庭で直面する課題は、「やることがない・暇」だと思います。
家にいてもゲームばかり、けれど外に遊びに連れ出すのも場所がない。といった事態になりますよね。
農園をやっていると、定期的に収穫や水やり、雑草抜きなどやらなくてはいけないことがあるため、良い暇つぶし・外に行くキッカケになります。
市民農園・貸農園で挫折・失敗する理由は?

市民農園や貸農園での家庭菜園は、魅力が多い一方で、挫折や失敗を経験する親御さんも少なくありません。
特に、家事や仕事に追われる家族にとって、農園通いがプラスになると、その負担は想像以上です。
ここからは、市民農園・貸農園で挫折・失敗する理由を紹介します。
自宅から農園が離れている
家庭菜園を楽しむには、自宅と農園の距離が重要です。
「家から遠い」場合はかなりの確率で挫折します。
農園との距離は自宅から自転車で行ける距離にしましょう。
車で20分、電車で1駅など距離が離れている場合は、最初の内は行けても数か月で億劫になってしまいます。
また、農園にもよりますがスコップやジョウロなど荷物も多くなるため、一層負担が大きくなり、挫折に繋がってしまいます。
定期的に通うことができない
家庭菜園では、定期的な手入れが欠かせませんが、忙しい育児と家事の合間に農園に通うことは難しいものです。
特に、夏場の水やりや雑草の管理は頻繁に行わなければいけません。
夏場は1日2回がベスト、最低でも1.5日に1回はいかないと枯れてしまいます。
秋・冬になると4日~1週間に1回くらいでも十分ですが、晴れが続いている場合は3日に1回は行っておきたいです。
頻繁に通えないことで作物が十分に育たないと、挫折感が生まれ、次第に足が遠のく原因となります。
こうした理由で家庭菜園が続かなくなってしまうことも少なくありません。
比較的に手のかからない植物を選んだり、育てる季節を調整するなどして工夫すると良いでしょう。
時間の確保ができない
子育て中の家庭にとって、自由に使える時間は限られています。
家庭菜園を始めても、家事や仕事に追われ、どうしても「農園に行く時間がない」と感じる場面が多くなりがちです。
私も、夏場は職場に行く前、朝7時くらいに水やりをしていました。
また、草抜きや植え替えにも時間が掛かります。
1回の作業で、移動に15分・水やりに3分・雑草抜きに20分・耕す場合は40分ほど掛かります。
結構時間が掛かりますよね。こうした理由から、「時間が足りない」という実感が重なり、挫折に繋がるケースが増えます。
虫が苦手
家庭菜園で避けられない問題のひとつが「虫」です。
特に夏場は、アブラムシやコガネムシなどの害虫が増えやすく、育てている野菜や植物が虫に食われてしまうこともしばしばです。
子どもと一緒に作業している際に虫が出ると、子どもも驚いて泣き出してしまうこともあるでしょう。
まとめ
家庭菜園での食育は、子どもに食の大切さを教える絶好の場です。
しかし、農園との距離や時間の確保という問題から挫折してしまう人も少なくありません。
「家庭菜園始めてみたいな」、「ちょっと離れているけど貸農園利用しようかな」と思っている人は、本記事を読んで踏みとどまりましょう。笑